May 20, 2015

批評性、文学性を超えて   「私の少女」



 ペ・ドゥナのたたずまいが冒頭から今までの作品と微妙に違っていたのを感じます。「ほえる犬は噛まない」の破天荒な少女とも違うし、「空気人形」の無機質さとも、「グエムル」の強さとも、「クラウド・アトラス」のなかば神々しさとも。すごく美しくて、ヨスの夜の海辺の風景に溶け込むように、どこを切り取っても絵になると感動していました。そしてなにより、どうしようもない寂寥を抱えていている。

 女性監督チョン・ジュリ、名監督イ・チャンドンがプロデュースした「私の少女」(2014)。ペ・ドゥナがある事情のためにソウルからヨス近郊の村に飛ばされた派出所署長(警視)ヨンナムを、その村で出会い、家族からも同級生からも暴力やいじめを受けている少女を「冬の小鳥」でデビューしたキム・セロンが演じ、そこに漁村の人々、ソウル中央の警察官僚らがからみ、物語はスリリングに展開していきます。

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 ヨンナムがどんな不祥事を起こしたか明確には最初分かりませんが、上司への挨拶のシーンで彼の言葉からだいたい察しがつき、やがて核心部分が描かれます。もう後半は、カッターで胸の芯を切りつけられる思いでつらく、悲しくなってきます。キム・セロンの演技がペ・ドゥナとの関係の中で奥行きを増していきます。

 さすがイ・チャンドン氏プロデュース作品。強烈な社会性(現代韓国社会への静かだけれどぐっと刺し込まれる批評性)と、あふれる文学性にショックを受けると同時に、喝采を送りたいし、胸にそっと、大切にしまっておきたくもある。きのう書いた「国際市場で逢いましょう」のような涙、涙の展開とは異なる、脳に響き、胸に後から迫る作品です。「サンドリロン」なんて観てる場合じゃないよ。ほんとに。



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日本人こそ観るべき映画  「国際市場(いちば)で逢いましょう」



 涙は涸れない、と映画を観てひさびさに実感しました。日本人である自分がこうであるなら、韓国の人々がどれだけ涙をしぼったことか。ほかの作品の上映前、予告編を観るまいといったい何度目をつむったか分からない「国際市場で逢いましょう」をようやく今夜、シネマート新宿で観ることができました。韓国では1000万人をゆうに超える観客動員をした作品です。ユン・ジェギュン監督、ファン・ジョンミン、キム・ユンジン、オ・ダルス、チョン・ジニョン、ユノ(東方神起)ら出演。

物語はプサンの港を見下ろす、屋上庭園らしきところでの老夫婦(特殊メイクのファン・ジョンミン、キム・ユンジン)の会話から始まります。おだやかな天気。彼らが経営しているのが「国際市場」にある雑貨店。そこから始まる回想は壮絶なものでした。戦闘機が飛び交う冬空の下、ハムギョンナムドのフンナムの町から逃げ出す人々。地名からして現在の北朝鮮ですから朝鮮戦争末期だと気付きます。中国軍が攻め込んでくる。沖合いからは次々と米軍艦船が撤退していく。人々は我先にとその軍艦に乗せてもらうとするのですが、その混乱の中で親子、兄妹の悲しい別れが起きてしまうのです。

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 以後、プサンでの戦後の勃興、西ドイツ鉱山採掘やベトナム戦争への出稼ぎ、南北生き別れ家族再会、海外への養子などの「韓国社会で思い浮かべられる“苦しかったあの時代”のイメージの集大成」(秋月望・明学大教授)が展開していきます。それぞれのシーンで、登場人物たちの思いがひしひしと伝わってきて落涙なしには観られません。思えば、「怪しい彼女」のマルスンの夫も西ドイツに出稼ぎに行って帰ってきませんでした。朝鮮史は高校で少し習いましたが当然、知らないことが多いのです。

 思うのは、これを韓国人が観るのと日本人が観る視点とでは違ってしかるべきだ、ということ。秋月教授も指摘するように、本作で描かれる美化された「つらかった歴史」には負の側面もあったということが肝心です。本作が大ヒットしたことは、どんなにスキャンダルや不祥事があっても倒れないセヌリ党のパク・クネ政権を支えているのではないか、と考えてしまいます。あの「ハンガンの奇跡」を成し遂げた大統領のお嬢さんなのだから、と(実際高齢者賞が強力な支持層)。

 一方、日本人こそ本作を観るべきなのだと強く考えます。日本の戦後復興で欠かせなかったのは朝鮮戦争特需です。お隣の韓半島で繰り広げられた悲惨な戦いが、戦後日本経済の起爆剤になったことをよくよく考えねばなりません。日本の戦後の歩みで負の影は原爆後遺症や公害ぐらいか(とはいえ大きい)。憲法9条のおかげでベトナム戦争への加担もしなくて済みました。いまだ韓国と北朝鮮は「休戦状態」にすぎず、同じ半島内で日本の中国残留孤児とほぼ似た悲劇が解消されていないのです。従軍慰安婦問題の未解決を思えば、韓国の「戦後」は本当に来ているのでしょうか。日本人として、胸に刻みたい作品です。
 

 


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May 12, 2015

出遭えて日々幸福――高麗神社様へ3年目の参拝



 埼玉県日高市の高麗神社様に約1年ぶりできのう、参拝しました。

 3年前、ご縁あって初めてお邪魔して以来、日々就業の前後にご加護をお祈りしています。ご利益絶大です。神社信仰者であり、陶磁器から映画、K-POPまで韓半島文化に生かされている自分が、奉るべくして出逢えた神様です。

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 1年の間隙はありますが、祈る度に当地を思っているのでとても身近に感じました。1年間お世話になったお守りを納める際、感謝で込み上げるものがありました。

 来年は高麗郡1300年祭。式典には有給休暇とってお邪魔したいです。現在本殿は来年に向け改装中。

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 高麗の地には茶畑が広がり、鳥がさえずり、花々が咲いていました。一方、基地が近いせいか戦闘機が飛来し、初めてGoogleストリートビューの記録車を見ました。

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May 11, 2015

神々か、巫女か、   NU'EST JAPAN TOUR 2015 -SHOW TIME3-



 目の前、数メートルで始まったパフォーマンス。熱唱。ライブにはもう幾度も通っていましたが、これまで舞浜アンフィシアター(千葉県浦安市)で最接近したくらいで、はずかしくて公演後のハイタッチ会には参加したことがない自分には感動的な瞬間でした。そしてほんとうに狭いステージを縦横無尽に駆使して、怒涛の展開が繰り広げられたのです。彼らの神々(こうごう)しさは、彼らが神々、あるいは神々に音楽を捧げる巫女たちを想起させました。

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 NU'EST(ニュイストゥ)FC会員限定、タワーレコード渋谷店地下1階のCUTUP STUDIO(東京都渋谷区)で10日、ファンミーティング、ライブ、公演後パーティーが開催されました。ここから京王井の頭線で約10分。近くて助かります。自分は前2者に参加することができました。抽選ではずれたファンミは先着順の追加募集でたまたまタイミングよくチケットが手に入り、ライブは70番台という早いほうでの番号を手にすることができました。パーティーは抽選漏れ。

 ファンミは前のほうの列で観ることは最初から諦めていたので、ステージから少し離れたカウンターにトートバックを置きつつ、実際の舞台とモニターを同時に観ながら。メンバー5人中、ミニョンさんは他の仕事でファンミには間に合わないということで、リダのJR、ベクホ、アロン、レンの皆さんたちでステージが始まりました。MCは彼らと番組で共演した西尾さん(X-GUN)。

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 ファンミはゲームコーナーが充実していて、4人が競争でサインを書いたり、与えられたテーマの絵を描いたり、笑いが絶えません。また会場からの観客からの質問に答えたり、最後には短いパフォーマンスもありました。そしてなにより驚きはフォトタイムがあったこと。スマホとはいえ、まさか自分が彼らの姿を写真に収めることができるなんて思いも寄らないことで大感激。

 けっこうステージから離れていましたが、そこはiPhoneにも搭載されている、SONYの画像解析半導体の威力発揮。XPERIAでよかったと、つくづく思いました。がんばってズームでカシャ。


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 そして後半、ライブです。30分ほど隣のルミネマンのカフェ・マンドゥーカで休憩してから参戦しました。BOVAというNYチャイナタウンではやっているというスイーツ。杏仁豆腐とタピオカ、抹茶味でおいしかったです。

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 冒頭に書きましたとおり、ステージは本当に感動的でした。眼前の広くないステージで観る、彼らの特長とも言えるシックで、趣向を凝らした、もちろんクールで激しいコレオグラフィ(振り付け)。SMエンタ系のダンスは激しいですが「シック」とは感じたことがなく、NU'ESTは格別だと考えます。そしてなにより、楽曲がいい。大好きです。かつてのSHINeeは違いましたが、いまやSMエンタは各グループの特徴がないくらい。なおさら、好きになりました。

 4月5日の恵比寿公演でも披露されたミニョンさんのキーボード伴奏によるソロが3曲。思えば、デビュ当時のNU'ESTにはそれほど興味がなかったのですが、ミニョンさんがメインを歌い始めてから曲調も変わり、自分の中で彼らは違う、という認識が生まれたのだと思うのです。自分にとっては、ミニョンさんの成長がNU'EST自体への関心を高めたといっても過言ではありません。彼の美声、歌唱に、自分も含め多くの観客が落涙していました。

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 そして今回、目の前でパフォーマンスを観られたからこそ気付けたのは、JRさんが、どんなに激しいダンスをしても、バレエと同じく視線の位置を変えないことでした。それが彼に特別な美しさを獲得させていて、視線遣いも細心なのです。美しいだけでなく一種の迫力が生まれ、 さすがリダ!と今更ながら感じ入りました。ほか3人のメンバーも天使属性、ムードメーカーなどとそれぞれのキャラが立っていて、5人の絶妙なバランスが構成されているのでした。もう胸いっぱい。9月のライブが待ち遠しいです!





May 08, 2015

目が潰れるほど贅沢な…  「コードギアス 亡国のアキト」第3章 輝くもの天より堕つ



 友人が中枢で携わった赤根和樹監督、サンライズ制作「コードギアス 亡国のアキト」、第3章 輝くもの天より堕つ、を観ました。

 上映予定が半年遅れた約70分の作品。1章、2章と赤根監督の独自色が強まったのは分かっていたのですが、本作は本当にすさまじい。赤根監督がカラヴァッジョ好き、ヴィスコンティ好きとは聞かされていましたが、まさに、と思う画面づくり。

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 極端なまでの明暗、効果的なスローモーション、劇的な構図、世界観を裏付けるカット……濃密で精緻なシーンだけで構成されていました。もう、もったいなくて目がつぶれる思いでした。採算ラインをとうに逸脱した美と贅を尽くした作品に戦慄しました。

 脚本も第3章の前半後半でうまくめりはりが付き、キャラクターたちに本格的に血肉がつきました。なるほど。いそがしいはずです。友人にとっては不本意かもしれない評価かも知れませんが、払いすぎる代償を払っての、真似のできない金字塔が打ち立てられたと確信します。ひいきめはZERO、です。

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May 05, 2015

蕪村に惹かれる



 仕事は大型連休中、通常の日月、プラス休刊日前の6日が休みになりました。

 きのうは埼玉実家で1泊した後、埼玉実家→中村橋(練馬区立美)→下北沢(韓国食堂)→帰宅(明大前)→整骨院(同)→六本木(サントリー美)→氷川台(おだしや)→池袋(ミルキーウェイ)→帰宅。京王線定期どっち〜も(プラス数千円で明大前を終点に新宿、渋谷が行き来自由)のおかげでこんな野放図ができるのです(笑)

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 まずは練馬区立美術館で開催中、小林清親展。通覧してはっきり自覚したのは、自分が清親よりも彼の弟子、井上安治の作品のほうがずっと好きである、ということ。安治を題材とした、杉浦日向子さんの影響はもちろんありますが…それでも夜景の作品の美しさは本当に美しかった。

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 続いて六本木へ。

 ぶっちゃければ、動機はミホ・ミュージアムの至宝、若冲の白象と鯨図屏風でした。滋賀の山奥から六本木のサントリー美術館に来ていただき感謝。

 しかし、きょうのみどころは圧倒的に蕪村でした。以前、たまたま松濤美術館で出合った今回展示されていた国宝、「夜色楼台図」に通じる画題と賛の小品に深い感銘を受けました。そして本展で初めて多くの蕪村作品が一堂に会して接することができたことは大いなる幸運でした。

 最初に感じたのは蕪村の文人ぶり。若冲が賛を当代の名筆に任せたのにたいし、蕪村は画と賛を共に手掛け、その賛にこそ作品の真髄を見る思いでした。そこにはユーモアや切実な希求心が溢れ、かつ、静謐さが基調を成しています。

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 おそらく若冲の芯には絶えなく燃える炎が、蕪村の核には山中の湖がひっそりとあるのではないか。同じくミホ・ミュージアムの至宝、蕪村の「山水図屏風」は、まさにその湖にかかっていた霧が晴れて見える情景そのものではないか。そう思うと、涙が止まりませんでした。

 そうした幽玄を旨とした作品に圧倒される一方、「火桶炭団を」のユーモアと愛らしさにはほほが緩みます。若冲のケレンミは酩酊的感動を、蕪村の上智と叙情は胸の奥に染み渡りました。足を運べて本当に良かったです。


 夜ご飯は幼なじみにつきあってもらい、彼女いきつけの練馬区氷川台にある「おだしや」というお店で創作おでんをいただきました。やさしい味付けで美味。かつ「サバサンド」も新鮮でよかった。デザートは池袋のミルキーウェイへ十数年ぶりで。

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May 03, 2015

「構造的平和」の構築を――憲法記念日に考える


 ――(安倍晋三総理大臣がいう「積極的平和主義」)には構造的平和という発想がありません。国際紛争は何らかの構造的理由で起こるのですから、それをひたすら軍事力で「解決」しようとしても真の解決にはなりません。憲法前文が言うように、「全世界の国民が恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する」という構造的平和をつくりだすことこそが、(戦争の原因になる貧困や差別や搾取などの構造的暴力をなくす)「積極的」な紛争解決の道なのです。

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 上記は、憲法学者、森英樹・名古屋大名誉教授がけさのしんぶん赤旗「焦点・論点2015」で指摘した、日本国憲法の今日的生かし方の核となる部分です。日米防衛協力指針(ガイドライン)の改定がなされ、安倍総理が英文演説を文章ではなく単語で区切りつつ伝えた、否、日本の総理大臣で初めて米上下院演説をして「戦争立法」を米国議員に誓ったのが先月下旬。

 米国との「戦争立法」を国内でどんなに公言しようと、その実現のめども立っていない国内状況で、米国に誓約するとは対米隷属根性もここまできたかとあきれるばかりです。要は米国の為なら国民の税金だろうと生命だろうと喜んで差し出します、と議会で宣言したのです。日本国民は、もう少しこの安倍総理という人物を冷静に見るべきなのです。なぜいまだに5割を超す支持があるのか、官製株価限定バブルがそんなにありがたいのか。

 森名誉教授の指摘に立ち返るなら、まったく逆のことを防衛省が検討していることを書かねばなりません。ことし元日付の東京新聞によれば「防衛省が、日本の防衛関連企業から武器を購入した開発途上国などを対象とした援助制度の創設を検討していることが分かった。武器購入資金を低金利で貸し出すほか、政府自ら武器を買い取り、相手国に贈与する案も出ている。政府開発援助(ODA)とは別の枠組みとする方針」。

 つまり日本製の人殺しの道具を買うなら金を貸してやる、というもの。まさに悪魔的というほか表現のしようがありません。これが安倍総理のいう「積極的平和主義」の一環なのです。朝日新聞で作家の島田雅彦氏が指摘するように、平和憲法の下で培われた日本の国際的信用を生かし、そこにさらなる「日本が歩むべき未来に即した極めて現実的な指針」たるに憲法に則った「構造的平和」構築への取り組みが肝。来年の参院選は日本の将来を現実的に決定づける選挙です。自民、公明、維新、民主の一部、次世代、元気にする会が参院選で勝てば、日本は確実に米国の片棒を担いで、あるいは代わりに戦争をする国に変貌します。




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April 29, 2015

韓国映画の日々  



 仕事(人事)でのトラブルもなんとか収まり、ボランティアでかけもち応援していた2区議選もともに大勝利で終わり、ぎりぎり平穏な日々が少しの期間は戻ってきそうです。そんな中、注目の韓国映画がほぼ毎週のように封切られ、うれしい悲鳴の日々が始まりました。


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 オ・ギファン監督 「ファッション・キング」(シネマート新宿)

 チュウォン、アン・ジェヒョン、ソルリ(f(x))ら今をときめく若手俳優が主演を務め、「貧乏だけど親の愛はある vs 金持ちだけど親の愛に飢えている」という定石に則りつつ、奇想天外な展開でファッション競争を煽りまくるラブコメです。とくに何がよかった、というのではないのですが、こうした「ふつう」のお話で十二分におもしろいのが、今の韓国映画のレベルの高さを示すものです。できたばかりのトンデムン・デザインプラザも舞台の一つとなっていて3度目のソウルにいってみたい自分にはお得な作品。またチュウォン、ソルリ(かわいい)の演技がうまいのはしっていたのですが、今回初めて知ったアン・ジェヒョンが典型的な韓国美を体現しているなぁと感じました。


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 ポン・ジュノ製作、シム・ソンボ監督 「海にかかる霧」(TOHOシネマズ新宿)

 実際に韓国で2001年に起きた中国朝鮮族の密航にかかわる悲劇を題材にした大作。キム・ユンソクが狂気に陥っていくヨスの漁船長を、JYJ(元東方神起)のユチョンが数々のドラマ出演をへて映画初出演で彼の船で働く青年役を、ともに見事に演じた。「ミスト」「ザ・フォッグ」など、霧と人の狂気と暗部は深く結び付けられて描かれてきたけれど、本作もすさまじい。同時に、人が一歩まっとうな道から踏み外すと、あれよあれよと奈落に落ちていくさまが克明に描かれる。そうした厳しい物語の中で、ユチョン演じる青年とハン・イェリ演じる密航女性との関係性、その見えぬ結末が一条の光明となっている。重苦しいだけじゃない。安直でも全くない。


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 ユン・ジョンビン監督&原作 「群盗 民乱の時代」(シネマート新宿)

 兵役により日本では3年の銀幕不在を埋めるが如く、カン・ドンウォンが戻ってきた。舞台は朝鮮王朝末期。搾取の中心であるヤンバンらから米や金品を奪い、民衆に返す盗賊たちが山奥にコロニーを形成していた。そこに親も妹も殺された男が拾われ宿敵に挑む。その男を今やのりにのっている役幅広いハ・ジョンウが演じ、宿敵を大富豪の息子ながら芸妓を母に持つために跡継ぎに指名されない男ユンをドンウォンが演じる。

 ここでも「貧乏だが親の愛はある vs 金持ちだが親の愛に飢えている」の定石は踏まえられているものの、ユンは自分の運命に打ち勝つべく思い定めて自分の役割を追求している。いろいろ思うところはあるけれど、この2人を名優陣がしっかり固め、そのなかでドンウォンが底なしの闇を抱えたアンチヒーローとして描かれ、その類稀な美しい殺陣アクションにただただ酔った。ドンウォンの殺陣は「デュエリスト」以来だけれど、その意思の強さがその剣さばきや身のこなしに強烈な輪郭を与えている。彼の、3年間の不在を埋めるに十分な作品だった。BD要予約。




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April 11, 2015

再現、2011年3月4日×イルカ×茨城



 「春先にはよくあること。集団で泳いでいて餌を追いかけて浅瀬に迷い込んだのだろう」

 2011年3月4日夜、茨城県鹿嶋市の海岸に50頭のイルカが打ち上げられていました。それに対しての専門家の解説がこうしたもの。

 そして今年4月10日、茨城県鉾田市に150頭規模のイルカが打ち上げられました。それに対しての専門家の言葉は「海流に流された」というものでほぼ変わりありません。

 そういえば2011年初旬、九州南部の新燃岳(しんもえだけ)が噴火していました。そして今は桜島や阿蘇山が噴火しています。覚悟が必要なんでしょうか。 




April 10, 2015

バロック音楽&韓国――好きなモノ尽くしにも程がある



 職場でのおそろしい思いを押し殺しながら、新大久保へ急ぎました。会場の日本福音ルーテル教会に着いたのは開演2分前。しかしなぜか超満員の中、最前列の席があいていて通してもらえました。自然神道信者なのに異教徒の陣地でもご加護は有効のようでした。

 バロックチェロの懸田貴嗣さんが演奏するということで(この方が加わっていれば間違いなし)、初めて聴くAffeti musicaliの演奏会。パック(復活祭)をテーマにした曲目で、自分にとっての目玉はバッハのカンタータ第4番と、ビーバー「ロザリオのソナタ」から「復活」。有名なパンドルフィもビーバーも、異国からオーストリアに渡って活躍した作曲家ですが、彼らのヴァイオリン・ソナタは独特。いかにも東欧な響きが素敵です。今夜もほかのドイツ作品とは一線を画す冴え冴えとした美しさを湛えていました。そしてカンタータ4番も美しい合唱とアリアで構成された名曲。大満足です。

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 さらに自分にとってボーナスがもう1点。それはバスの渡辺祐介さんが参加されていたことです。以前はバッハ・コレギウム・ジャパンの合唱の一人として歌われていて目立ち、最近は指揮者として活躍、姿は演奏会で観ても歌声を聴くのは久し振りです。そしてその存在感は圧倒的でした。ほかの歌手陣の皆さんもよかったのですが、自分にとっては懸田さんのチェロに目も耳もいってしまいましたが、渡辺さんが歌いだすと完全に一人舞台。ようやく懸田さんが自分の中で「通奏低音」という枠にはまった感です。胸のつかえもとれ、後は昨晩から食べていないおなかがなるばかりです。

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 今夜はどうしてもチキン&チーズが食べたい気分になり、初めて入る「ハンス」というお店へ。地下のお店ですが賑やかで、自分は液晶モニターの前の席に通してもらえました。画面では2年前のSHINeeのライブ映像が流れていて懐かしい!そして注文した定番鶏料理に加えてお通しもおいしく、やっとおなかも満たされました。いやはや、韓国とバロック音楽が結びつくのはルーテル教会での演奏会くらい。職場からやや遠いのでどきどきしますが最高な好きなもの尽くし! 思えば今週夕飯、4度目の韓国料理でした。


ランゼッティ チェロ・ソナタ集
懸田貴嗣
ALM RECORDS
2012-09-07






April 09, 2015

灯台下暗し 下北沢のヒョヌさん発見



 桜騒動を避け、1週間ずらして10年以上通う中目黒のお店で髪を切り、下北沢に向かいました。

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 葉桜も素敵
 
 今週月曜、下北・駅前劇場で友人が出演したOi-SCALE公演を観た後、韓国食堂へ。数週間も韓国料理が食べられずにいて欠乏していました。だいぶ前に1度入ったお店で、そこと決めていたのです。で、明太子石焼ビビンパ(辛子明太子の元祖は釜山の料理)、ハチノス、マッコリを頂いてとてもおいしかったのです。それもリーズナブル。ということで今夜も。朝は食べる気がせずサプリのみで、昼は忙しくて食べられないのが常態化した自分にとって、夕飯は1日1度のイベントなのです。

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 おいしくてリーズナブル


 きょうは寒かったのでスンドゥプと、ホルモン焼きと、マッコリの食券を買ってお店に入ると。

 どこかで見たことがある人が接客をしていました。月曜日は優しそうなアジュンマでしたが、今夜は俳優のヒョヌさんそっくりな(若いイ・ヒョヌさんじゃなくて)。これまで新大久保には数え切れないくらい通ってきましたが、いわゆる映画やTVに出てくるような韓国の方は、ちょっといなかった。まさか下北沢という電車で5分弱の場所で出遭うとは。韓国俳優好きにはきっと驚きだと思います。いやはや、灯台下暗しとはこのことだと思いました。


殺人漫画 [DVD]
イ・シヨン
アメイジングD.C.
2014-04-02






April 07, 2015

“日本はすごくて世界は変”



 JR新橋駅の地下コンコースにある柱に、映像広告が設置されたのは昨年から。いま、そこでフジテレビの新番組を宣伝する映像が流されているのですが、その画面の下にキャッチコピーが書かれていて、それが「世界って、変」。世界各地で起きた「騒動」や「事件」を取り上げて笑う、という内容らしいです。悪趣味と言うほかありません。
 
 一方、他局で盛んなのが海外で活躍する日本人を取り上げ称揚する番組。もちろんそうした人々の行為自体は素晴らしく、日本と世界を結ぶかけがえのない懸け橋といえるでしょう。ただ、日本で活躍する外国人をしっかり、バラエティー性なしで伝えている番組があるかは疑問。過度な日本人はすごいんだ、は偏狭なナショナリズムと直結します。

 つまり、今のTVではやっているのは日本人を持ち上げて、外国人を笑うこと。「世界って、変」とは、自分たちが「まとも」で、その尺度に当てはまらないのは「変」と決め付ける姿勢です。別にこの態度は、日本人の多数派が少数派を「変」という構図と変わりなく、まさに差別や知見の貧困自体を普遍的に許容、推奨するものなのです。

 自分も先日、銀座博品館の前を歩いていて信号をまったく守らない、車が来るのに横断歩道を渡り続ける中国人観光客の集団を見てあきれました。しかし、程度の差こそあれ自分も急いでいるときは必ずしも信号を守っているとはいえません。日本人は素晴らしく、外国人は笑いの対象。こんな流行があって、5年後にオリンピック・パラリンピックを開いて成功するんでしょうか。




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April 02, 2015

バラエティ穴埋め地獄



 仕事帰りに寄る整骨院。1時間近く待つ間、自分は本を読んでいるのですがTVで映されているバラエティ番組を見ている人もいます。自分もちらちら目をやることもありますが、そこで繰り広げられるのは海外やネットから拾ってきた映像を加工して流していたりするなど、とにかくつまらないものが多いのです。

 自分もマツコさんが出演している「知らない世界」「アウト×デラックス」は見ています。MXの「5時に夢中」も月、木曜日を中心に録画して見ています。5時夢を見ながら食べる夕食は楽しい。仕事のストレスから解放されるひとときです。

 しかし、整骨院で見る19時スタートのバラエティはおそろしくつまらなく、どこかで見た内容の刷りなおしばかり。そして、あのワイプ。自分がTV報道に携わっていた頃からでしょうか、ワイプを入れる週間が徐々に広まり、いまではたいていの情報、バラエティ番組ではワイプを入れています。もう、うざくてしょうがない。目を引こうとしているのでしょうが、逆にワイプが入っている番組はチャンネルを変えてしまいます。

 TVのバラエティの役割は枠を埋めることにつきるでしょう。ある程度の視聴率を稼ぎ、かつその時間枠を埋める。創意も工夫もあったものではなく、ただただ埋める。まさにバラエティ地獄です。いまのバラエティからマツコさんを抜いたら、いったい何が残るのか。虚しいですね。

 ちなみにNHKを見ない人って、海外ニュースも、紀行・報道ドキュメンタリーも、クラシックも、演劇も、ライブも、上質なドラマも必要のない人たちってことなんですね。すごいことです。





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March 31, 2015

過剰な自民のご都合主義――憲法根拠に渋谷同性条例反対



 自民党のご都合主義、いわば慢心、傲慢を許容できません。

 日銀総裁、内閣法制局長、NHK会長に意のままにできる人間を据え、集団的自衛権を解釈改憲で閣議決定、あらゆる選挙で拒絶の意思を示した沖縄県民を無視して辺野古への新基地建設を続行、沖縄県知事権限を「国民の権利」を悪用して効力停止。一方で身内の大臣が次々起こす不正、不祥事はスルー。菅義偉官房長官は「粛々と」「問題ない」と毎日毎日繰り返すばかり。

 憲法をはじめとしたあらゆる法律をご都合主義で解釈し、我田引水することを躊躇しない。「道徳」が教科化されるようですが、「恥」を忘れた自民党の議員たちこそ道徳を学ぶべきです。そしてきょう、東京都渋谷区の区議会で自民党などの反対を越えて同性パートナーシップ条例が可決したことに対し、自民党本部も憲法条文を盾に反対しています。

 しかし今、まともな法学者なら憲法にある「両性の同意」が男女である必要がないことは常識となっているのではないでしょうか。男女なら男女と明記したでしょう。根本的に問題なのはこれが、彼らがいう女性の活躍が女性の利用でしかないのと同じレベルで、自民憲法草案では人権が大幅に制限されるのと矛盾しない対応だということです。この法を希求する少数者など彼らの視野思考から自動排除。

 こんな政権を支えているのは、国民の財をばらまいてつり上げている株価だけ。終わりは間近です。





March 30, 2015

活躍してもらわなきゃもったいない――上川あや世田谷区議、事務所開き



 きのう、上川あや世田谷区議の事務所開きにお邪魔しました。国政、首長選では共産党支持の自分ですが、やはり世田谷区民として党派を超えた、普遍的な意義ある存在として上川さんを支持します。1回目の選挙では投票のみ、2、3回目の選挙では応援演説、写真撮影をさせていただき、今回もできるだけお手伝いしたいです。ただ仕事が忙しく、目黒区の友人、松嶋祐一郎候補の応援もしたいのでがんばらねば(笑)

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 事務所開きには幅広い皆さんがいらっしゃいました。フランスで同性結婚した仏人弁護士と日本人パートナーさん(とそのワン君)、医療関係者、弁護士、マスコミ記者、そして上川さんの高校・大学の同級生の社長さん、そして学生ら。そしてまず応援表明に立たれたのは、喉頭がんで声帯を失い、「人工鼻」の公的助成(手術はもちろん、月に2万円もの維持費)が上川質問、世田谷区助成実施によって全国約50自治体に広まったと感謝する町田市在住の患者団体代表の方。

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上川さん、患者団体の皆さんと一緒にカラオケにもいかれたそうです!

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 その方が強調されたのは、自分は最初、この助成が患者にとってのみプラスだと考えていた。しかし喉頭がんは誰でもなりうる病気であり、この助成制度が確立されることによってだれもがもしものときに制度を利用することができる。直腸がんによる人工肛門で必要なオストメイト・トイレも上川さんが議会で取り上げ続けてきたテーマで、町田にもオストメイト・トイレが増えて実感している、と話されていました。自分も上川さんのお話しを聞いて初めて、そうしたトイレの重要性が大きいのだと知りましたし、目に見えて最近普及しているのも感じていたので大いに納得です。

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 点字ブロックの規格がばらばらだったことも、補聴器がオーダーメードでないと意味ないことも上川さんから知りえた情報です。もちろん、LGBTの子どもたちへの対応、教育現場での認識教育、同性婚の公的承認など、性同一性障害者としてのダイレクトな取り組みもされ、渋谷区の条例制定へと結びつくのでしょうし、近々世田谷においても元社民党衆院議員だった保坂区長とともに成果を挙げるでしょう。また区内の文化財保護や活用に取り組まれているのも、彼女のフィールドの広さを感じさせられます。

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 事務所開きの最後はお父様がマイクを握られ、思いを語られました。同時に上川さんをしっかり支え、ときに厳しくリードするパートナーさん(選対責任者)の存在も特記したいと思います。日本の政治の在り方を変える、すごいカップルなのです。彼女に再び、議会で活躍してもらわなければ、大きな国民的損失なのです。




必読です!




March 29, 2015

大川夜桜――「お花見怪談屋形船」


 きのう、深川怪談「お花見怪談屋形船」に参加しました。

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 清澄白河駅近くからスカイツリーまで小名木川、大川を屋形船で東家一太郎さんの浪曲(三味線はご伴侶の美(みつ)さん)を聴きながら食事を楽しみました。小泉八雲「十六桜」などが吟じられ、粋な宵を過ごしました。

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 ただ人見知りであぐらができない自分には不向きでした。職場の飲み会でさえ苦手な自分が、見ず知らずの人たちと会ってすぐ打ち解けられるはずもありません。

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主催者側のアンソロジストで雑誌『幽』編集長、東雅夫さんと造形作家で舞台演出家、北葛飾狸狐さん


 とはいえ、船から見る大川の夜桜は美しく、スカイツリーも桜色。ほかの多く行きかう船の船頭さんたちも、浪曲開催の模様をものめずらしそうに見ていたのが印象的でした。船の中から、稲川淳二さんが語った、東京大空襲にまつわる心霊体験の舞台、東京テレビセンター見えて悲しくもおつでした。

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reversible_cogit at 22:46|この記事のURLComments(0)TrackBack(0)観光 | 書籍

友人、三たび立つ  松嶋祐一郎さん目黒区議選に立候補へ



 彼が京都造形芸大の学生だった時からの友人、松嶋祐一郎さんが90票差の惜敗から4年、再び目黒区議選に立候へ。きのうは仕事が休みで旗開きにお邪魔することができました。

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 この4年間で都議選にも立候補し、ご伴侶、吉良よし子参院議員とも出会えました。区民の特養入れない、保育所入りたい、図書館の短縮された開館時間を戻して、といった切実な声を聴き、運動されてすでに成果も。120億円にまでふくらんだ目黒区の基金活用を暮らし優先に振り充てる大切な選挙と熱く訴えられました。

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 応援に立たれた吉良さんも、いつも通りのフルパワーで演説。安倍政権と直に対峙され、安保法整備、原発再稼働などの悪政推進を厳しく指弾され、同時に参院決算委員会で迫ったブラック企業の実名公表で総理の言質をとったことも報告されました。

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選対責任者の沢井正代元区議


 自分は吉良さんが6年前の都議選に立候補されたときから注目し、いま友人の松嶋さんと結婚されたのを見ると、縁は異なものと思わざるを得ません。松嶋さんの知的に鋭く、かつユーモアある人柄と、吉良パワーが更なる活躍の場に立てるなら、本当に素晴らしく、日本の新たな地方自治、国政の在り方に一石を投じるでしょう。必勝!

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応援に駆けつけた渋谷共同法律事務所の川井浩平弁護士





reversible_cogit at 22:33|この記事のURLComments(0)TrackBack(0)政治経済 

March 25, 2015

「生きた証」を読む  『拝み屋郷内 花嫁の家』



 いま、2度目の読み進めをしています『拝み屋郷内 花嫁の家』。宮城県で「拝み屋」を生業とされている“視える”郷内心瞳(ごうない・しんどう)さんが、ご自身の体験のなかでも稀に見る一連の出来事を綴られています。ばらばらと思えた数十年年にわたる事象が一本の禍々しい糸でつながっていると知ったとき、われわれ読者も震え、いまだにこうした実態が存在しているのだと、江戸時代ではなく、平成の世にもあるのだと衝撃を受けるのです。

 血にまつわる呪い。封建的な家制度といったものではありません。「神殺し」という、まさに発端が発端だけに呪いというほかありません。同時に、それだけではないことも今思えばあるのです。こうした実話を読むときに、横溝正史がつむぐ物語に説得力が増し、東野圭吾が書く小説がたんなる血の通わないフィクションだとよくよく分かります。たとえば横溝映画は40年を超えて観る者を魅了しますが、東野映画の賞味期限はすぐに切れるでしょう。

 翻って『花嫁の家』。最初に読んだときはその実話がもつエネルギーにただただ圧倒され、中山一朗『なまなりさん』以来で読んだ長編怪談実話だと噛み締めた。しかし今、改めて読みながら思うのは、この実話の登場人物たちの多くが意に反して亡くなっていることを思うのです。たしかに自分のような凡人とは違う人生観はあったであろけれど、それでも懸命に生きる姿が刻まれています。

 それは郷内さんの思いそのものだと考えます。彼が命を賭して関わった人々の物語。彼との関係に濃淡はあれど、その人々の「生きた証」の一部、しかし確かな一部を自分は読んでいるのだと感じてなりません。この世界は広く、重層的。一般的な認識など底が浅い。それは科学的な分野でもそうであるし、超自然の世界も等しく同じなのです。それを再認識できる一冊です。


 追記:1度目読了のあとに同氏『花嫁』前作である『怪談始末』を読みました。これも珠玉の作品といっていいでしょう。もちろん実話。そして、いきなり話は変わりますが文章がうまいだけでなく誤植がほぼない。こうした作品はタイトなスケジュールで作られる傾向があるのか、誤植が多いのが玉に瑕だったのですが、郷内作品はほぼゼロ。すごいことです。すっきり読めます。


拝み屋郷内 花嫁の家 (文庫ダ・ヴィンチ)
郷内 心瞳
KADOKAWA/メディアファクトリー
2014-09-24



拝み屋郷内 怪談始末 (MF文庫ダ・ヴィンチ)
郷内心瞳
KADOKAWA/メディアファクトリー
2014-05-22




March 24, 2015

おつかれさまです



 先週末に東京ビックサイトで開催されたAnimeJapan2015に友人と行ってきました。主に今春からスタートするアニメ作品のPRイベントで入場料は2000円。友人は職場に招待券がたくさんあったのにもらってくればよかったとぼやいていました。

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 最寄り駅の国際展示場駅。いきなり友人が携わった作品の広告があり、うれしくなりました。とういのも、昨年秋に公開予定だったのですが遅れに遅れ、この大型連休劇場公開にやっとこぎつけたのでした。ですから、よかったねぇ、(このイベントに)間に合って、と声をかけたら、ほんとによかった、と実感を込めて言っていました。知り合って14年以上ですが、1本の作品にここまで時間がかかったのは初めてでした。

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 会場では予告編が上映されていました。友人は制作の人間としてやはりしっかり観ていますが、自分は所詮観客なので、観たい作品の予告編は観ない主義なので敢えて目線をはずしました。劇場で観ればいいのです。まずはお疲れ様でした。しかしまだまだ、いろいろあるようです。



reversible_cogit at 23:26|この記事のURLComments(0)TrackBack(0)アニメ | 映画

March 19, 2015

キレイ――ここにいないあなたが好き



 自分は鈴木蘭々が主演した版で観た「キレイ」。秋山菜津子、岡本健一の実力ある華に、宮藤官九郎、阿部サダヲ、片桐はいり、橋本じゅんらの名演だったのだと、WOWOWで放送され多部未華子主演版を観て、その全体的な歌唱力の低さにがっかりしました。田畑智子もがんばっていたけど、秋山さんとは比べ物にもならず。やはり、舞台は、舞台俳優が演じて欲しいものです。





 この曲が一番好きです。

 ここにいないあなたが死ぬほど好き。
 私も死ぬほどここにいないから。






reversible_cogit at 23:06|この記事のURLComments(0)TrackBack(0)演劇 | TV